【知っておきたい】脆弱性情報の収集を自動化する方法をご紹介

システム管理者やソフトウェア開発者にとって、日々の脆弱性情報の収集は欠かせない業務の一つです。しかし、手動での情報収集は時間と労力を要し、効率化が求められています。本コラムでは、脆弱性情報を効率的に収集するためのポイントや便利な自動化ツール「CERVN」の活用法をご紹介します。

目次

1.脆弱性情報収集でチェックすべきポイント

現代のデジタル社会において、日々新しい脆弱性が発生しており、システムに影響するものなのか等、確認することや対応することが求められています。ここでは、脆弱性情報を収集する際にチェックすべきポイントについて解説します。

●情報源の信頼性

脆弱性情報を収集する際に最も重要なのは、情報源の信頼性です。情報源が信頼できるかどうかを確認することは、誤った情報に基づいて誤った対策を講じるリスクを減らすために不可欠です。信頼性の高い情報源としては、公式のベンダーサイトやセキュリティ研究機関の発表が挙げられます。これらの情報源は、最新かつ正確な脆弱性情報を提供してくれるため、優先的に参照することをお勧めします。

●セキュリティ対策に対応する情報

脆弱性情報を収集する際には、影響を受けるソフトウェアやそのバージョン、影響の内容、具体的な対策方法などを詳細に確認することが重要です。これにより、どのシステムがどのような影響を受けるのか、どのような対策を講じるべきかを的確に判断することができます。特に、影響範囲や対策の有効性を理解することは、迅速かつ効果的な対応を可能にします。

●CVSS(脆弱性の深刻度)

CVSS(Common Vulnerability Scoring System)は、脆弱性の深刻度を評価するための標準的なスコアリングシステムです。このスコアを確認することで、脆弱性がどの程度の影響を及ぼす可能性があるのかを把握することができます。高いスコアを持つ脆弱性は、特に注意が必要であり、優先的に対策を講じるべきです。

●CWE(脆弱性の種類)

CWE(Common Weakness Enumeration)は、脆弱性の種類を識別するための分類システムです。CWEを参照することで、脆弱性がどのような性質を持っているのかを理解することができます。これにより、同様の脆弱性が他のシステムにも存在する可能性を考慮し、包括的なセキュリティ対策を講じることが可能になります。

●CVE(一つ一つの脆弱性を識別するための識別子)

CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)は、個々の脆弱性を識別するための一意の識別子です。CVE番号を使用することで、特定の脆弱性に関する詳細情報を容易に検索し、関連する情報を統合的に管理することができます。

●脆弱性の公開日と更新情報

最後に、脆弱性がいつ公開されたか、その後の更新情報があるかを確認することも重要です。新たな情報や追加の対策が発表されることもあるため、定期的に情報をチェックし、最新の状態を維持することが求められます。

2.脆弱性情報が収集できる代表的なサイト

続いて、脆弱性情報を効率的に収集し、リスクを軽減するために役立つウェブサイトを紹介します。

●JVN(Japan Vulnerability Notes)

まず、国内で広く利用されているのが「JVN(Japan Vulnerability Notes)」です。JVNは、日本における脆弱性情報の収集と提供を行うために設立されたプラットフォームであり、情報処理推進機構(IPA)とJPCERT/CCが共同で運営しています。JVNは、国内外のベンダーから提供された脆弱性情報を集約し、ユーザーに提供しています。また、JVNは、脆弱性の深刻度や対応方法についても詳細に解説しており、システム管理者やセキュリティ担当者にとって非常に有益な情報源となっています。

●NVD(National Vulnerability Database

NVDは、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が提供する脆弱性データベースであり、世界中のセキュリティ専門家や企業が利用しています。NVDは、CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)識別子を用いて、標準化された形式で脆弱性情報を提供しています。これにより、異なるシステムやツール間で一貫した脆弱性管理が可能となります。また、NVDは、脆弱性の深刻度をCVSS(Common Vulnerability Scoring System)で評価し、優先度をつけて対策を講じるための指針を示しています。

●JVN iPedia

JVN iPediaは、JVN・NVDの情報を整理し、データベース化したもので、過去の脆弱性情報を含め、膨大なデータを検索可能にしています。これにより、特定の製品やベンダーに関連する脆弱性を迅速に特定することができ、適切な対策を講じるための判断材料を提供します。JVN iPediaは、特に長期間にわたる脆弱性管理を行う際に重宝されるでしょう。

3.脆弱性情報の課題

脆弱性情報の収集と管理にはいくつかの課題が存在します。ここでは、その課題について詳しく解説します。

●手間がかかる

企業のセキュリティ担当者は、日々更新される大量の脆弱性情報を追い続けなければなりません。脆弱性情報は多岐にわたり、さまざまな情報源から提供されるため、すべてを網羅するには相当な時間と労力が必要です。特に中小企業では、専任のセキュリティ担当者がいないことも多く、他の業務と並行して脆弱性情報を管理するのは困難です。

●有名な脆弱性情報収集ツール「mjcheck4」で収集できるのはJVN iPediaの情報のみ

次に、有名な脆弱性情報収集ツールである「mjcheck4」について触れます。このツールは、JVN iPediaの情報を収集することが可能です。JVN iPediaは、国内外の脆弱性情報を集約して提供するデータベースであり、多くのセキュリティ専門家に利用されています。しかし、mjcheck4が収集できる情報はJVN iPediaに限定されており、それ以外の情報源からの脆弱性情報は網羅されていません。そのため、他の重要な情報を見逃してしまうリスクが存在します。
また、製品のバージョン比較ができないというデメリットも存在します。

上記の通り、これらの課題を解決するためには、効果的な情報収集ツールの導入や、セキュリティ担当者のスキル向上が求められます。また、情報を一元管理し、効率的に運用するためのシステムの整備も重要になるでしょう。

4.Webモニタリング自動化ツール「CERVN」で脆弱性情報を収集

日々更新される大量の脆弱性情報を自動で収集するためにおすすめツールが、Webモニタリング自動化ツール「CERVN」です。
このツールは、特定のキーワードを登録することができるため、自社の商材に関連する脆弱性情報を自動的に収集し、通知を受け取れる機能を備えています。

特徴①

一般的なモニタリングツールは大量の情報を提供しますが、その中から自社に関連する情報を見つけ出すのは容易ではありません。
CERVN」は、キーワードベースのフィルタリング機能により、必要な情報だけをピックアップし、無駄な情報に煩わされることなく、迅速な対応を可能にします。これにより、情報収集にかかる時間と労力を大幅に削減し、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

特徴②

「CERVN」は、15分間隔でWebモニタリングの時間設定ができるので、素早く更新情報を検知できます。
そのため、最新の脆弱性情報をリアルタイムで提供し、迅速な意思決定をサポートします。これにより、企業は常に最新のセキュリティ状況を把握し、必要な対策をリアルタイムで講じることができるのは、脆弱性情報が増加し続ける中で、大きなメリットをもたらします。

最後に、脆弱性情報の収集を自動化する「CERVN」の詳細な機能や導入事例については、以下より確認できます。また、ダウンロード資料も用意されていますので、さらに詳しい情報をお求めの方は、お気軽にお問い合わせください。

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